母がいる病院へ面会にひとりで行った
死ぬことは普通のこと
自然のことだから
気を落とさないで
そんなに気にしないでと
ただ半年くらいは
引きずっていてほしいかもしれない
って母に言われた
そう言われて
気が楽になった
でもそういうことを
母が言わないといけない状況が
とてもつらかった
面会するとき
食事してて
病院には
18時半ごろに着いて
母の食事が終わるまで
1時間くらい待った
それで
1時間くらい
他愛のない話をしてた
土日のバイトで
書類が無くて泣いていた子の話とか
廊下で騒いでた人とか
ネームプレートを無くしちゃった人とか
天気の話とか
死んだ親父の話とか
土日のバイトは
色々あったけど
普通に終って
クロワッサンを買って
病院に面会に行った
お昼に持って行った
黒糖蒸しパンと
クロワッサンを
母と食べた
夕飯のあとだから
食べるのは
まずかったかもしれないけど
食べたいと言っていたので
看護師さんに見つからないように
隠れて母と食べてた
歯の詰め物が
取れてしまったとかで
明日病院の歯医者さんに
診てもらうらしい
母は色々と疲れてた
もう死にたいと言ってて
自分が死んでも
自然のことだから
気にしないでと言ってた
気持ちはよくわかる
あああああ
大変だと思う
辛いと思う
普通にしててほしいと
言ってたから
母の望むよう
気持ちを切り替えて
普通なんだと
思うようにした
でもなんか
やっぱり寂しい
バイバイまた明日
と言って母の病室を後にした
死は人生の一部ってのは
本当だけど
とても悲しい
うまい形容詞が思いつかない
作家だったら
ちゃんと表現できるんだろうけど
できない
歌手だったら
いい歌が出来そうな感じだった